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疲れにくい!理想のランニングフォームとは?
走りの基本姿勢や改善ポイントを解説

監修
長谷川 亮(はせがわ とおる) 湊 瑛穂(みなと あきほ)
疲れにくい!理想のランニングフォームとは?走りの基本姿勢や改善ポイントを解説

疲れにくく効率の良いランニングフォームとは?

疲れにくく効率の良いランニングフォームとは?

効率の良いランニングフォームで走ると、エネルギーの消費を抑える効果が期待できます。身体に負担がかからない姿勢を保つことで疲れにくく、ケガの防止にもつながるため、マスターしておきたいところ。また、効率の良いランニングフォームは、有酸素運動の効果も高めてくれます。次に紹介する最低限のポイントを押さえて走るだけでも、大きく変化を感じることができるでしょう。

また、ポイントを意識しながら長い距離を走ることで、自然と効率の良いフォームに矯正されていきます。まずは効率の良いランニングフォームのポイントを理解していきましょう!

まずはランニングフォームの基本からマスターしよう!

まずはランニングフォームの基本からマスターしよう!

効率的に走るフォームを身に付けるために、まずは以下のようなポイントを押さえましょう。意識し続けることで、基本のランニングフォームを身につけることができます!

  • ・体の軸はまっすぐ、軽く前傾姿勢
  • ・視線は正面を向く
  • ・上半身はリラックス
  • ・重心の左右のバランスを意識

体の軸はまっすぐ、軽く前傾姿勢を意識

背筋を伸ばし、体の軸はまっすぐ、重心がぶれないように注意しましょう。この時、軽く前傾姿勢を意識すると、体重移動がスムーズできます。また、背筋を伸ばすだけでなく、骨盤をまっすぐにしてお腹を引くと、身体の軸を真っ直ぐにするイメージがつきやすいでしょう。ランニング中には、背中が丸くなっていないか、腰が反りすぎていないかをチェックすると、基本のフォームが身につきやすくなります。

目線は正面を向く

長い距離を走り続けていると、だんだんと視線が下に向きやすくなります。目線を高く保つことで背筋が伸び、正しいフォームを維持することができます。さらに、目線が下がると全体の姿勢も崩れやすくなるので、疲れてきた時こそ前を向くことを心がけましょう。

上半身はリラックスさせる

首や肩に余計な力が入っていると、肩が上がってしまいスムーズに腕を振れません。力みは体力の消耗を早めてしまい、疲労を招くこともあります。上半身はできるだけリラックスして余計な力を入れないように意識しましょう。

重心のバランスを意識

重心のバランスを意識することも大切なポイントです。例えばシューズの裏面のどちらか片方がすり減っている、もしくは身体の片側部分だけ痛みや疲れが出る場合は、左右のバランスが上手く取れていない証拠といえます。

上下だけでなく、左右のバランスにも注意することで正しいフォームで走れるようになるでしょう。画像や動画でバランスが偏っていないか確認するとバランス修正もしやすいですよ。また、片方だけ筋力が弱かったり、疲労が溜まっていたりする可能性もあるので、筋トレやマッサージをしながらトレーニングを行うと良いでしょう。

ランニングフォームを改善!効率よく走るポイント5つ

効率的なランニングフォームに改善するためには、次のようなポイントを意識しましょう。

  • ・疲れにくい足運び
  • ・自分にあった着地方法
  • ・腰の位置は高く意識する
  • ・骨盤は前傾をキープする
  • ・腕振りは肘を引き上げるように意識する

それぞれ詳しく解説していきますので、自分のフォームをチェックしながら読み進めてみてくださいね。

1.疲れにくい足運びを練習しよう

疲れにくい足運びをするためには、骨盤を前傾させて、自然と脚が出るのを利用して走るイメージを持ちましょう。ランニングする際に、跳ねるイメージを持っている方もいるかもしれませんが、上下の動きが少ない走りのほうが疲れにくいです。

地面を蹴りだす際は、強く蹴り出す必要はありません。足に力が入っていると負担がかかり、疲れやすくなったりケガをしやすくなったりします。また、1歩ごとに膝を曲げて太ももを引き上げる走り方も、膝に負担がかかる可能性があるので注意が必要です。下半身もリラックスを心がけて、力みすぎないようにしましょう。

2.自分に合った着地方法を考える

効率的なランニングフォームを手に入れるためには、自分に合った着地方法を考えることも重要です。着地方法には3種類あるので、以下でそれぞれ解説します。

  • ・ヒールストライク法
  • ・ミッドフット法
  • ・フォアフット法

かかとから着地する「ヒールストライク法」
「ヒールストライク法」は、かかとから着地して、つま先で地面を蹴って前に進む走り方です。地面からの衝撃を使って前に進むため、関節への負担がかかります。重心よりも前に蹴り出してかかとから着地すると、一度ブレーキをかけてから前に進むことになり、推進力が削がれてしまうこともあるので注意が必要です。

足裏全体で着地する「ミッドフット法」
「ミッドフット法」は足裏全体で着地するため、地面から受ける衝撃を吸収しやすいのが特徴です。ランニング時にスムーズな平行移動ができ、効率的にエネルギーを使って走れます。足裏全体での着地により、体幹が安定するため、トレーニングにも適した走り方です。

足の前足部から着地する「フォアフット法」
足の前足部から着地する方法が「フォアフット法」。かかとから着地する「ヒールストライク法」に比べて接地時間が短いのが特徴で、筋力のあるシリアスランナー向けの走り方といえます。

また、この着地方法は小さい頃からの生活習慣や環境が走り方に影響する部分もあり、人によっては合わない場合もあります。試してみて合わない場合は、他の着地方法を検討しても良いでしょう。

3.腰の位置は高く意識する

腰の位置は高く意識する

腰の位置は高く意識し、腰の入ったフォームを心がけることも重要です。腰が落ちると、疲れやすくスピードも出にくくなってしまいます。まずは骨盤を前傾にした姿勢でゆっくりとウォーキングし、そこから走り出すと腰の位置を意識しやすいですよ。また、着地の際に膝を曲げすぎると、腰の位置が落ちてしまうので注意しましょう。

4.骨盤は前傾をキープする

4.骨盤は前傾をキープする

骨盤を前傾にキープすることで、スムーズに走れます。後ろから骨盤が押し出されるような感覚をイメージすると良いでしょう。骨盤を前傾に保つことで、肘を引き上げたときの力が骨盤を回転させ、足を前に運ぶための力を伝えてくれます。腕振りと足運びを連動させるために、骨盤を前傾に意識することは重要なポイントなので、しっかりフォームをチェックしましょう。

5.腕振りは肘を引き上げるように意識する

腕振りは、肘を引き上げるように意識すると走りやすくなります。腕振りと脚の動きは連動しているので、正しい腕振りができると足運びもスムーズになりますよ。腕振りは、リラックスして小刻みにリズム良く行うことが大切です。

また、肘を後ろに引き上げるように意識すると、骨盤も連動して足を前に運びやすくなります。ただし、腕の力みすぎや腕の開きすぎは、かえって疲労の原因となるので注意しましょう。

ランニングフォームの改善におすすめのアイテム

正しいフォームについて理解を深めたら、自分のランニングフォームのどこに改善が必要かを確認しましょう。以下にランニングフォームの改善におすすめのアイテムを厳選してご紹介します。

ASICS(アシックス)/GT-2000 9

ASICS(アシックス)/GT-2000 9

ランニングに必要な基本性能を搭載したASICSの人気シリーズ「GT-2000」。前足とかかと部分のGELと、クッション性・軽量性が高いFLYEFOAMにより、フォームの基礎を整えたい初心者ランナーでも、かかとからスムーズに重心移動できるシューズです。

NewBalance(ニューバランス)/フューエルセル プリズム

NewBalance(ニューバランス)/フューエルセル プリズム

FuelCell(フューエルセル)の弾む履き心地と安定性をもたらすソール構造を組み合わせたシューズ。初心者ランナーからレースの練習まで、さまざまなシーンに対応します。ニューバランスのシューズにはドロップの低いものが多く、ミッドフット着地にぴったりです。

NIKE(ナイキ)/ズームフライ3

NIKE(ナイキ)/ズームフライ3

カーボンファイバー製プレートと高反発のクッションで、高い耐久性と快適性を実現した一足。筋力が必要とされるフォアフット着地におすすめですよ。また、足にぴったりフィットしながらもアキレス腱を圧迫しないデザインで、レースにも最適なシューズです。

CW-X(シーダブリューエックス)/ウィメンズ ジェネレーターモデル2.0

CW-X(シーダブリューエックス)/ウィメンズ ジェネレーターモデル2.0

8方向に伸縮する8WEYストレッチを採用したサポートタイツ。サポートラインの縫い目をなくして、より締め付けにくく動きやすい履き心地です。腰から足までフルサポートしてくれるので、身体への負荷が高いスポーツにもしっかり対応します。骨盤サポートで骨盤を意識したい方にもおすすめです。

CW-X(シーダブリューエックス)/メンズスピードモデル

CW-X(シーダブリューエックス)/メンズスピードモデル

パフォーマンスを上げたいランナーにおすすめスピードモデル。服圧サポートで骨盤の前傾姿勢を保ち、股関節を安定させてくれます。ウエストに食い込みにくい幅広ゴムと、フリーカッティングのすっきりした裾で履きやすさも抜群です。

正しいランニングフォームをマスターして、効率よく走ろう!

今回は、効率的に走るためのランニングフォームについて解説しました。基本姿勢や改善のポイントを理解し、意識してフォームを改善し続けることで、走りに大きな変化を感じることができるでしょう。

また、フォームを改善することで、疲れにくくなるだけでなくケガの予防にもつながります。日々チェックと改善を繰り返して理想のランニングフォームを手に入れてくださいね。

【監修】日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)
スポーツオーソリティ幕張新都心店 
長谷川 亮(はせがわ とおる)

【監修】日本ランニング協会認定ランニングアドバイザー 湊 瑛穂(みなと あきほ)

  • ・ランニング歴13年 マラソン完走回数27回
  • ・自己ベスト2時間57分58秒(2018東京マラソン)
  • ・大阪国際女子マラソンなどの国際マラソン出場経験あり
  • ・トレイルランニング大会にも出場
  • ・第9回ハセツネ30K 第4位入賞
  • ・第25回ハセツネCUP 女子20代 第1位
  • ・第10回房総丘陵・養老渓谷トレイル 30K 優勝